町長メッセージ(R5.4.3)

上郡町政は今、大きな転換期を迎えています。

3月31日をもって、5名の課長が定年退職をいたしました。どの方も約40年にもわたる長い間、行政に携わってきたベテランばかりです。不安もあるかもしれませんが、このことを決してマイナスに捉えず、上郡町が変化を起こす大きなチャンスだと捉えて、前向きな意識を持って取り組んでいただきたいと思います。

4月1日から、新たな教育長として笹井茂行教育長にご就任いただきました。笹井教育長は、これまで、子どもたちはもちろん高齢者まで、すべての町民の学び・育ちの実現に向けて、「一人ひとりの命を輝かす」ことが重要という考えのもと、教育に携わってきたとのことです。一人ひとりの良さが発揮できる社会の実現に向けて、町長部局と教育委員会の連携を密にし、「誰もが生まれてきてよかったと思える町」を一緒に作っていこう、そう心合わせしております。

新年度のスタートにあたり、皆さんに特にお願いしたいことがあります。それは、皆さんには、自分の仕事に最後まで責任を持ち、真摯に向き合っていただくことはもちろんですが、どうしても役場という組織は自分の課、係のことだけにとらわれてしまう一面があります。このようなことから、所属以外の分野の課題やニーズにも目を向けていただき、自分が所属する課だけにとらわれない柔軟な発想をしてほしいこと、また、複数の課にわたる案件や町全体の課題について、自分の課ならば何ができるのか考えること、十分に意識していただき、町全体の課題解決や新しい政策のかけ合わせを探求していただくようお願いいたします。

最後になりましたが、私たちの上郡町は何もない町ではありません。上郡町が持つ恵まれた環境、人々の価値観、行動の変化、これを追い風にすれば、上郡町の魅力は、ますます多くの人々を惹きつけることになるでしょう。そのことに私たちは自覚と自信をもって、町政を推進していかなければなりません。

また、西播磨で初となる国の「地域活性化企業人制度」を活用した観光業界からの人材派遣による観光振興のほか、昨年4月に国から認定を受けた「上郡ワイン等農産品活用特区」や、有機農業に着目した町内の農業者への支援による農業の新たな魅力創出などの取組みを進めます。

さらに、私が就任以来力を入れている、手厚い子ども・子育て支援の充実の一環として、5月から開始予定の中学校給食を始めとして、昨年4月から開始した出産祝い金などの既存事業も充実させ、若い世代に選ばれるまちづくりに努めます。

依然として厳しい財政状況ですが、様々な課題と向き合いながら新たな事業展開も図りつつ、上郡町がこれまで以上に魅力あるまちとなるよう、「すべての世代が愛着を持ち、住み続けられるまち」の実現を目指し、今年も精一杯頑張ってまいりますので、皆様のさらなるご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。