かみごおり暮らし体験談No.1 上郡町 渡辺さん

今回は、かみごおりの古民家に移り住んだ、渡辺さんの体験談です。

家と家の隙間が1メートルしかない東京の住宅地。アスファルトに覆われた道路は夜中も車が行き交い、夏は特有の蒸し暑さの中で暮らしていました。

十数年前、友人の住む地方で完熟トマトを食べ、その美味しさにびっくりしました。本当の豊かさは採れたての野菜を食べられる暮らしではないかと痛感。子供が育ち、仕事を辞めたら土や畑のある暮らしをしたいと願うようになりました。

そして、東日本大震災。東京の交通は麻痺し、道路は車と歩く人で大渋滞。店頭から食品や水は消え失せました。

地方に移るのを早める決意。放射能汚染の少ない西日本で、標高が高く、水と空気がきれいで敷地内で自給自足の野菜を育てることができる畑がある家を探しました。出会ったのが上郡の古民家。

リフォームして畑は手作りのボカシを使い、昔ながらの種から育てた農薬不使用の野菜を採ってすぐ料理出来ます。近隣の方々も優しく、色々教えてくださいます。鮎や筍など、美味しいものを頂くことも度々で、食いしん坊の我が家はその度に上郡に移ったことを喜んでいます。

鹿よけの修理や公民館の草むしり等、地域の務めも自分が役にたっているかは疑問ですが、楽しんでやれば面白い。

土や地域に根付く事を心がけ、楽しむ工夫をすれば都会では味わえない暮らしを満喫できます。最近は歩いてすぐの所に3反の畑も購入でき、念願のパン用小麦と大豆の自給自足を目指しています。